第8回 ごみゼロで得たモノ ーゆり的ごみゼロとはー

yuri

松岡 裕里(ゆり) コアスタッフとして03〜05年に活動。 主に キャンペーンスタッフとして活動する。 04年フジロックではキッズペイントを企画

・ごみゼロとの出会い・

なんともミーハーな気持ちではじめたごみゼロ。 出会いのきっかけは、「Stereo Future」という邦画でした。大好きな映画のHPにリンクされていたアシード。そこで募集されていたごみゼロボランティア。「これは、タダで行けるかも!」と、本当にミーハーな気持ちで応募したら、見事に抽選漏れ。

でも、凄く心に響いてきた活動内容。気になったからには、まず動いてみよう、と思い、アシードのオリエンに参加。それからごみゼロコアスタッフのオリエンに参加。

本当に同い年の子たちが活き活きしていて魅力的でした。「ここで、自分も『何かを創り上げる』ということを経験したい」直感で思いました。 特に環境問題の知識もなかったし、これといって「地球環境をどうにかしたい!」とも思ってなかった。

夢中になって、仲間が居て、一緒に創り上げる、という活動にひどく興味を持ちました。ただ、小手先の知識ではなくて一人ひとりの思いを大切に、自分が感じたことを言い合える空間ということを日に日に肌で感じて、その魅力にとりつかれるようになっていきました。

・キャンペーンでの挑戦・

2003年の夏は、キャンペーンチームの一人として関わりました。

「クリエイティブ」とかいう横文字にかっこいいと思い(笑)、細かいパネル作りも楽しかったけど、一番の魅力は、 「興味のない人を振り向かせる」「みんなが参加できる仕組み」「参加意識」そういうことを考えながら、キャンペーン内容を企画できるところだと思います。  自分の考えが、意見が、大きなイベントの場の企画として反映される、ということに面白みと新鮮な感覚、達成感があるんじゃないかな。

それまで、「自分の手の届きそうなこと」「実現できそうなこと」にしか挑戦していなかった自分に気がついて、もっともっと自分を試してみたい、自分の今もっているリミットを越える挑戦をしないと成長できない、と思いました。 ここにはそんな環境が整ってるじゃないか、自分がやりたいと心底思えて、周りも納得してくれるような、何か今までの自分にはなった大きなことに挑戦したい。 そういうことをうっすら考えて過ごした一年間でした。

・キッズペイントの企画・

初めてごみゼロを経験した夏が終わり、自分の中に強烈にごみゼロのスピリッツが根付いているのを感じていた頃、翌年はどんなことをしようか、というミーティングがありました。気になっていたごみ箱ペイントのミーティングに参加していたとき、何の気なしに「こどもたちとペイントしたい!」と言ってみました。そのとき、「いいね〜!じゃあ、それはゆりが先頭切って企画してね。」と言われたことは 今でも忘れられませんね(笑)

そこから、自分が限界に挑戦してこなかったことや、チームのリーダーとなって引っ張っていくことも経験してこなかったことに改めて気づかされました。 まっさらな状態の、もやもやした思いを形にしていくことの難しさ。こどもの、あの元気や笑顔を、ごみ箱ペイントと繋げる。漠然としたその思いを、どんどん掘り下げていって、「フジロックのこどもたちと、一緒に、周りの大人たちも笑顔になれるような企画をしたい」という思いは強まっていきました。

こどもも大人も、一緒に「フジロック」という空間を創っている、そういうことを伝えたかったのかもしれません。大人もこどもも、男性も女性も、日本人もアメリカ人も中国人も、一緒に。 色々と思いが強まっていくに連れてぶつかる壁。たくさんありました。

最初のピュアな思いと、離れていっているような矛盾。周りの意見に感化されてしまう自分。何が大切で、何を優先しなくちゃいけないのか。 それまで、「実現できそうなこと」にしか挑戦せずに、その結果に満足していた自分にとって、その試練は必然的なものでした。

でも、やっぱり、仲間というのは強力だなと実感しました。みんなのサポートのおかげで、2004年のキッズペイントを形にすることができました。その達成感といったら、半端なかったです!

強い想いがあって、周りの強力を感じて成功したときは、自分の功績なんかじゃなくて、皆で創り上げているんだということを身に染みて感じることができました。 この体験で、以前に比べたら、自分に自信が持てるようになったかな。頭で想像できるということは、実現できる可能性があるってこと。 そういう風に考えられるようになりました。

・今の自分の想い・

2005年に大学を卒業して、いまは社会人一年目として働いています。 インターネット広告代理店に勤務しています。 そこでも感じるのは、「やってみたいと思う気持ちの大切さ」ですね。ベンチャーということもあって、挑戦意欲のある人ばかりです。そして、自分の意見と周りの意見を、客観的に見る力が必要だと感じています。ごみゼロでは、ミーティングの場で一人ひとり、意思の確認と意見の出し合いをします。常に、自分が積極的にその場に関わっている「参加意識」があります。働いていて感じるのは、「誰かに何かをされている」と思って働いている人と、「自分は自分の意思でこの仕事をしている」と能動的に思える人の日々の生活の差です。やっぱり、自分が積極的に関われる場で働きたいと思います。

でも、大事なのは、どんな場所だって自分の想いを発信できるっていうこと。いまの環境が合わないから…もう少し自分が大きくなったら…そんなふうに思っていても、何も変わらないんじゃないかなと思います。私は、ごみゼロのキッズペイントで、「自分が動かなければ、大きくなれない」「少しでもきっかけがあれば大きくなれる」ということを経験することができました。言葉で聞いたり口にすることは簡単だけど、なかなかできない。でも、少し動くくらいなら、もっと簡単です。そうやって、どんどん自分に挑戦できる場を持てる人が増えたらいいなと思います。

何か夢中になれることや、経験してこなかったことを経験できるようなきっかけを、もっともっと、潜在的に求めている人たちと繋げたい。そういう思いでなにかできないかなと思って働いています。

わたしの心の中には、ごみゼロでの経験や仲間の言葉が強烈に根付いていて、いい化学反応でいまの自分があるのかなと思っています。


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